生産性を向上させるのは「心理的安全性」

 

プロジェクトアリストテレスとは?チームを成功に導く心理的安全性 | BizHint(ビズヒント)- 事業の課題にヒントを届けるビジネスメディア

 

生産性の高いチームに特徴的なことは大きく2つ

『均等な発言機会(equality in distribution of conversational turn-taking)』

個人個人に対して予め均等に配分された持ち時間を使用して発言を行うチームや、チームリーダーがメンバー全員に対してバランス良く話題を振るチーム、対等な立場でのディスカッション型チームなど、高い生産性を誇るチームであっても発言形式には大きな違いがありました。しかし、いずれのチームにおいてもメンバー内の発言機会は均等であり、チームメイト全員がほぼ同じ割合で発言を行うことができていたのです。

生産性の高いチームが均等な発言機会を設けている一方、生産性の低いチームの多くは一部の人間が発言機会を独占し、多くの時間を費やして一方的な発言を行っていました。この対照的な結果を受け、人員分析部はチームメンバー全員が均等に発言できる環境の構築が生産性の高いチーム作りに繋がるという強い確信を持ちました。

 

『社会的感受性の平均値(average social sensitivity)の高さ』

社会的感受性とは自分の発言が相手にどのような影響を及ぼすのかを理解し、相手の表情や言動から本当に伝えたい想いを読み取ることができる能力であり、チームが足並みを揃えて活動するために必要不可欠な要素です。

他者理解力や共感力ともいえる社会的感受性ですが、測定を行う際には写真の目の部分だけを見て相手の感情を読み取るReading the Mind in the Eyes Test(RMET)が多く用いられます。このReading the Mind in the Eyes Testのチーム内平均値が生産性の高いチーム全てで高い値を示していたことから、チーム全体の社会的感受性の高さが生産性に大きな影響を与えるという確信を持ちました。

 

以上、引用。

================================

具体的な実践時のポイントとして思い浮かんだこと

 

●会議の運営やチームメンバーとのコミュニケーションに対する配慮

会議などでは、出席者全員に発言機会を与えるような取り回しを行うことが大事。

会議のルールの徹底。

発言力の弱い人には個別のフォローも必要(会議前にこのアジェンダは君の意見を言って欲しいとか、特に日頃声の小さい人への配慮が必要。)

そもそも、どんな発言でも否定しない雰囲気づくりなど、安心して発言できる、という感覚を参加者が実感できるようになること。

 

リーダーがチームメンバーに率先して、意識的に自分と異なる価値観に対する肯定力や承認力を高めておくこと。これ重要。

肯定力や承認力などのソーシャルスキルを高めましょう。

 

●社会的感受性にまつわる問題

発達障害自閉傾向が高いと、社会的感受性に課題を抱える場合が多いので、チームメンバーにそういう個性をもった人がいるかどうかも確認しておく。(その場合の対応は別途検討の必要有り)

 

感受性が過敏すぎる、感受性に凹凸がある、自分の感情を外に向けて表現するのが苦手など、一見社会に適応しているように見えても内面にいろいろ抱えている人も数えきれいので、そういう部分も丁寧に見る必要があります。

 

そういう一人一人の多様性を前提にすると、この社会的感受性問題は複雑さを増すわけで、この辺は研究が必要だろうなと感じます。

当事者が自らの過敏すぎる感受性をチューニングする、あるいは非当事者が感受性の多様性に対して配慮をするあたりがすぐに思いつくレベルの対応方法なんだけども、どちらにしても前提となるのは寛容さです。

そして、社会的感受性をちょうどいい具合にチューニングするレッスンやトレーニングの場が必要なのだ。